あさま銀嶺3号ぶろぐ

ヤフブロより移籍です

1982.3  最後の上越特急雪景色撮影行-9




高原のなごり雪・・・・信越本線326レ



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長野駅で発車を待つ。 先頭は高崎二区のEF6230

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1982.3.20  信越本線326レ 高崎行  長野15:04→18:30高崎

EF63 6       横      軽井沢~横川
EF63 12      横      軽井沢~横川
EF62 30      高二
○マ ニ36 2337   北オク
○オ ユ10 2564   北オク
○オハフ45 2204   北オク
○オ ハ47 2266   北オク
○オ ハ46 2031   北オク
○オ ハ47 2283   北オク
○オハフ45 2202   北オク    乗車


発車15分くらい前になると、車内は下校の高校生でほぼ満席。立ち客も多い。 15時4分、発車ベルの響き渡る中を定刻に発車。本線に出ないうちに中津川からの中央本線篠ノ井線唯一の客車ドン行であるEF64牽引2825レとすれ違った。
相変わらずの曇り空の下、犀川の長い鉄橋を渡って篠ノ井を過ぎ、屋代を出ると付近はまだ複線化工事中で工事区間を徐行で通過。このあたり、なかなかのどかな風景が車窓に広がる。




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浅間山がぼんやり見えてきた  西上田付近

西上田を過ぎると、車窓左手曇り空の中に浅間山がうっすらと姿を現す。車内はだんだん空いてきた。新潟を出て10時間を超えたがさほど疲れは無い。
上田を過ぎ、大屋で上り貨物列車を追い抜く。しかし次の田中では急行 「 信州8号 」 と、特急 「 あさま14号 」 にまとめて抜かれた。文句を言っている客もいるが、客車はどっしり停まって動かない。
田中を発車。滋野を過ぎ、急勾配を駆け下りて小諸到着。ここで再びのんびり停まっている間に長野を40分後に発車した115系1344Mに追いつかれてしまう。しかし、あちらは小諸止まりなので抜かれはしない。 ここで小海線からの客や、買い物帰りの客などで再び車内が込んでくる。




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小諸停車中





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小海線並行区間で、小諸を2分先発の野辺山行248Dを抜き去る

やがて小諸を発車。暫く続く小海線との並行区間でキハ57+55+52+57の野辺山行248Dを抜き去る。走行中の追い抜きシーンは全区間を於いてのハイライトシーンである。 EF62は快調に飛ばし、御代田を過ぎて霧の出てくる中、信越本線の最高点である信濃追分が近づいて25‰の登りとなり、更に唸りを上げる。
高所になり、車窓に雪が残るようになる。霧に混じり新雪も舞っている様だ。ちょうど信濃追分手前のサミット付近で金沢行特急 「 白山5号 」 とすれ違う。・・あちらも寒そうだ。



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御代田を過ぎた。・・霧で視界が悪い。




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残雪が・・・




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信越本線の最高点付近ですれ違った 「 白山5号 」






中軽井沢を過ぎ、時折落葉松林がある街並みを抜け軽井沢着。霧に包まれた軽井沢は幻想的な雰囲気で、車窓のクルマのフォグランプがその印象を一層強くする。あたりは暗くなってきた。
ここで6分停車して、先頭にEF636+EF6312の重連が連結されて碓氷峠越えの体勢を整える。 発車ベルが鳴り、ホォ~~ッ!、ピィ~~ッ!とロクサンとロクニの二つの音色のホイッスルが響き、326レは碓氷峠へ歩を進める。




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軽井沢での補機連結



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霧に包まれる軽井沢

最初のトンネルに入ると、最後尾の貫通路から見える外の光が上の方へ消えて行き66.7‰を実感させる。窓を開ければ先頭の3両の機関車からの発電ブレーキの熱気が吹き込む。 ・・トンネルが連続し、パッと明るくなりすぐさまスッと闇になる。
軽井沢を出て8分もすると旧熊ノ平駅跡を通過。ここだけは横軽間で唯一と言っていいレベル区間である。続くトンネルを抜けると大きな谷を渡る。谷底には碓氷川が流れ、右手下り線の彼方にアプト時代のレンガ橋が見える。軽井沢では霧の中、雪が舞っていたが、このあたりでは霧はだいぶ収まったものの結構な勢いの雨となった。
最後のトンネルを抜けるとあたりはすっかり暗くなってきて、氷雨の中、勾配も48‰、25‰とゆるくなってくる。ちょうどこのあたり、旧丸山変電所をバックに写真を一枚写してみる。左手に廃墟となった旧変電所の建物を見て横川へ。



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丸山を抜けて・・



横川では雨の中、直ちにロクサン2両が開放され再び身軽な編成に戻る。発車とともに新潟から12時間を数えた。上野まではあと4時間である。EF62は7両の客車を従えて25‰の続く 「 中山道本線 」 区間を駆け下りる。間もなく夜となる車窓は冷たい雨が降り続くが、時折見頃となった梅がかすめ、先程の軽井沢とは季節がまるで違うことを物語る。
西松井田を通過するころ車掌が検札に廻ってきた。切符にパンチを入れながら 「 長岡あたりから乗っているようだけど、どこまで乗るの? 」 と不思議そうな顔で聞いてきた。 「 新潟から上野までですよ 」 と答えると、「 そうですか、この前も 『 佐渡7号 』 で新潟まで行って、この列車で直ぐに折り返して大宮まで乗る人がいましたよ。好きなんですねぇ・・ 」 と半ば呆れ顔。






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中山道本線”区間を行く

ということでこの列車もその手の層には人気があるらしい。新幹線が出来ても残して欲しいものだ。横川を過ぎて検札を行ったのは軽井沢行楽帰り客の為だろう。全区間を通してここ一回だけの検札であった。
松井田・磯部と過ぎるころには完全に夜になった。宇宙基地のような工場が駅裏の山にそびえる安中を過ぎ、これまた宇宙要塞のようなホテルが車窓をかすめ、三つ目の終点、高崎着。新潟から327.1km、12時間35分で信越本線を走破した。




小雨の特急街道を行く・・・・高崎線2326レ
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1982.3.20  高崎線2326レ 上野行  高崎19:16→21:55上野


EF62 16      高二
○マ ニ36 2337   北オク
○オ ユ10 2564   北オク
○スハフ42 2003   高タカ
○オ ハ46 2628   高タカ
○オ ハ47 2320   高タカ
○オ ハ35 2560   高タカ
○オ ハ35 2557   高タカ
○オハフ33 2246   高タカ
○オハフ45 2204   北オク
○オ ハ47 2266   北オク
○オ ハ46 2031   北オク
○オ ハ47 2283   北オク
○オハフ45 2202   北オク    乗車


高崎での46分の停車時間、駅近くの模型店でNゲージを一両買ってきた。ここまで来ると軽井沢あたりと全く違い、走ると暑い。
列車はこの間に326レ→2326レとなる為の作業が進み、編成は13両に、先頭はEF6216に替わっていた。 2326レはEF58が運用に入る事が多いが、本来はEF62の運用であり、今日は“通常の”姿と言える。
ホームのたかべんスタンドでカレーライスを食べ腹ごしらえして改めて2326レの客となる。
やがて発車。幾つかの駅を過ぎ、本庄の手前で放送が入る。 「 次の本庄で急行 『 ゆけむり12号 』 待ち合わせの為少々停車いたします。上野方面へお急ぎの方はこの 『 ゆけむり12号 』 に乗車いただきますと、上野にはこの列車より約一時間早く到着いたします 」
この放送で何人かの客が席を立った。この「ゆけむり12号」に続いて、岡部で 「 白山6号 」 「 とき24号 」 にまとめて抜かれ、更に吹上で 「 佐渡6号 」 「 いなほ6号 」 と、完全に規格ダイヤから取り残された抜かれっぷりである。
さすがに疲れた雰囲気の中、大宮に到着。ここからは完全なネットダイヤに乗って上野まで快走、EF62には似合わないスピードと長い編成である。
上野には21時55分の定刻着。全区間で428.5km、所要時間16時間は表定速度26.7km/hとなる。抜かれた列車はざっと20本くらいか・・上野は連休前の週末の賑わいを見せていた。

・・・撮り鉄に比重をかけてフィルムが尽きました・・・  完